色の不思議-秘めたエネルギー、落着きのカラー「ブルー」

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青は澄み渡る広大な空と海の色。
日々の生活の中で、一番身近な「青」は空の青でしょう。
信号機や銀行、コンビニの看板などなど、街中にもたくさんの「青」が存在しています。
前回紹介した「赤」と対になって使われることが多い「青」を今回は紹介いたします。

信頼と信用、畏敬のカラー「青」

「青」は先ほど述べたとおり人にとって一番身近なものは空の青さ、海の青さです。
もっとも基本的な環境色として、人間の情緒の育成に携わってきたと考えられています。
身近に目にする機会が多いため、飽きにくく、信頼性と信用の強い色の一つです。
銀行や金融機関など、いわゆる「お堅い系」の企業がロゴタイプやシンボルマーク、パンフレットなどに
好んで使うのは青の与える印象が大きいと考えられます。
青は身につける人を肯定的にとらえやすくなる色でもあり、「堅実」「知性」「冷静」「忠誠」「従順」「勤勉」などの印象を与えるため
企業や店舗、学校の制服にも青がよく使われています。

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身近な青、空と海

 

世界の神話や伝説には青に神聖さや畏敬の念を抱いているものが多くあります。
宗教画でも聖母マリアのマント、ヒンズー教のクリシュナなどは青で表現されています。
これは広大な空や深い海の青さを目にした時、人が感じる「崇高さ」が元だと考えられています。
また、青には「幸せ」や「平和」、人々があこがれる空想のものを想起させる色です。
「ブルーヘブン」は天国のことであり、「サムシングブルー」は花嫁さんが結婚式の際に
なにか青いものを体に身に着けると幸せになれるというジンクスです。
また、国連旗の平和のシンボルカラー、ブルーリボン賞などなど、青にはプラスのイメージが強くあります。

 

内へ向かう静的なエネルギー

青は前回紹介した赤とは対照的に、鎮静効果のある色です。
血圧や脈拍を下げて呼吸を深くする作用があるため、怒りや興奮を鎮める特性があります。
赤は実際に経過した時間よりも長い時間経過を感じさせる作用がありますが
青はその逆で実際の時間よりも短く感じさせる佐用があるため、
青の多い環境では飽きないで作業に集中できるといわれています。
また、緊張の多い職場などでは青を多くは位置すると、
上記の鎮静効果から疲れも少なく感じられるそうです。

青は「涼しげ」「冷ややか」など、体感温度が低い色のひとつです。
夏の時期には涼しげに、また冬を表現する際にもよく使われます。
青は彩度や明度によって与える印象の変化に富んだ色です。
たとえばベビーブルーなどの明るい青は柔らかで繊細なイメージを
彩度の低い青は静かで変化のない印象を与えます。
明度、彩度の高い青はスポーティーな印象を与えるため、
清涼飲料水のパッケージデザインなどにもよく使用されていますね。

暖色系の赤などが動きのある動的な色なのに対し、
青などの寒色系は内面へ向かう実に静的な色です。
青は後退色(遠のいて見える)のため、奥行きを出したいときなどに重宝です。
ロイヤルブルーなどは清らかさや高貴で格調高いイメージを出しやすいため
デザインに生かしてみてはいかがでしょうか?

参考文献:ピエ・ブックス「色彩力」


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色の不思議-パワフルで自信と闘志たっぷりの熱血「レッド」

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赤は色の中でも激しく強力な色。
世界中の遺跡や旧跡にも赤が使われた壁画などがたくさんあるそうです。
「血液」や「火」を連想させる赤に生命力を感じて、呪術的な役割を託していたと考えられているそうです。
国旗に一番多く使われている色でもあります。

今回はそんな「赤」についてのご紹介です。

人が真っ先に注目するのは「赤」

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たくさんの色の中で人が真っ先に注目するのは「赤」なんだそうです。
赤は非常に目立つ自己顕示色で、記憶されやすい特性があります。
停止や禁止、危険、防火、緊急性を示すサインとして信号機や交通標識、消火器、火災報知器などなど
街角にはたくさんの「赤」が配色されています。

何かを周囲の者から目立たせたい、際立たせたい場合は「赤」が非常に有用です。

赤は「興奮」させて買わせてしまう、パワフルカラー

赤はアドレナリンの分泌を促進するため、血圧や脈拍を上げ、心身の緊張度を高め興奮させる特性があります。
この特性が上手に生かされているのが「販売」の世界です。
赤はセールやバーゲンなどのチラシによく使われる色ですが、これはただ単に価格を目立たせるだけではありません。

赤には人の購買欲を刺激して興奮させ、積極的にさせる作用があるので
「買おうかどうか迷っている顧客」に対して素早く購入を決断させる効果があります。
また、赤のインテリアにはあまり時間が経っていない状態でも、時間が経ったと思わせる効果があるといわれています。
ファストフードの店内インテリアに赤が多く使われているのはこの効果を使い
お店の回転率をアップさせ、活気と盛況さを与えることができるからです。

アクティブさ、セクシーさ、喜びの表現、生命力あふれる「赤」

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赤はパプリカやトウガラシのように、エスニックでスパイシーな印象のほか、
リンゴやチェリーのようなみずみずしいフルーツにも多くある、まさに「生命力の色」です。
アウトドアグッズやスポーツ用品などに赤が多く使われているのは
赤の持つアクティブさが、健康的ではつらつとした印象を与えるからです。
また、赤い口紅やハイヒール、ドレスなど、ファッションの世界での赤は「セクシー」さを際立たせる存在です。
赤の持つ「生命力」のイメージや、興奮作用、実際より大きく見える膨張作用が働き
肉感的でいて奔放な印象をより強く与えるからだと言われています。

さまざまな印象を人に与える色なので、デザインに使う場合は赤の分量に気を配る必要があります。
積極的なイメージ、パワーを与えたいときは「赤」は最適ですが、前述のとおり赤はとてもパワフルな色です。
落着きやリラックス、慎重さを表現したいときや印象付けたいときには
赤のもたらす興奮作用が逆効果になるためあまり適していません。

 

参考文献:ピエ・ブックス「色彩力」


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